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加齢臭
2019.03.09

加齢臭ってどんな臭い?原因物質ノネナールや対策方法を解説!

40〜50代頃から気になりはじめ、60代後半でピークとなる「加齢臭」。

この原因となるのは、皮脂が「酸化」して発生する「ノネナール」です。実はノネナール単体ではそれほど不快なニオイではありません。

 

皮脂が分泌されるのは皮脂腺から

皮脂は頭、首の後ろ、肩や背中 顔(鼻〜おでこ)に多く分布する皮脂腺から分泌されます。

肌の潤いを保つ・外部からの刺激や病原菌から体を守るなど、私達の体にとって必要なものです。

汗と同様、皮脂自体はほぼ臭いません。

 

皮脂が臭う理由=酸化してノネナールが発生

年齢とともに、以下の変化がおこります。

・皮脂に含まれる成分が変化して、9-ヘキサデセン酸という脂肪酸が増える。

・体内の抗酸化力が弱まり活性酸素が増え様々な物質を酸化させやすくなる。皮脂が酸化され、過酸化脂質が増える。

 

過酸化脂質は9-ヘキサデセン酸の酸化を促進します。そして、増加した9-ヘキサデセン酸が酸化すると、「ノネナール」が発生します。

このノネナールが、加齢臭のニオイ成分です。

 

加齢臭はそれほど不快でない!

この加齢臭の原因物質であるノネナールの匂いは、ろうそく、枯れ草、古い本、線香などに例えられます。

加齢臭自体は実はそれほど不快なニオイではありません
様々な調査で、それほど不快でないと感じる人が多いことも証明されています。
人によって感じ方は異なりますが、「落ち着く匂い」や「なつかしい匂い」という意見もあるほど。

また、加齢臭のピークは60代後半です。ですがこの年代の方で、不快に思うほど体臭がきつい方はほぼいらっしゃいません。
つまり、加齢臭そのものは実は不快なニオイではないということの証明となります

 

加齢臭=臭い、不快という世間の悪いイメージは、おそらく、「ミドル脂臭(嫌がられるニオイ)」との区別がつかず混同されていたり、混ざった他のニオイが加齢臭として誤った認識がされているためでしょう。特に、中年以降の人が発するイメージから「ミドル脂臭」を「加齢臭」と決めつけられがちですが、これらは異なるものです

臭いがきつい方は、加齢臭ではなくミドル脂臭や疲労臭、ストレス臭など他のニオイが原因である場合が多いのです。

 

発生しやすい場所

発生場所は、上記のとおり皮脂の分泌が多い箇所で、頭、首の後ろ、肩や背中など上半身が主です。

 

年齢以外にも加齢臭が出やすくなる要素とは?女性も注意?

40〜50代頃から気になりはじめる人が多いですが、個々の生活習慣によって出かたが大きく異なります。

 

動物性脂肪の摂りすぎ、運動不足やストレス、タバコやお酒の飲み過ぎ、不規則でストレスが多い生活習慣の方は、皮脂の分泌が過剰になる上、酸化が促進されるため、ノネナールの発生は多くなります。

また、「おじさんの臭い」などと言われ男性特有のものに思われがちですが、実は女性も要注意。

酸化を抑える働きがある女性ホルモンの減少にともない、女性も加齢臭が発生します。

 

それでも気になる方へ。改善・予防するには?

このように、皮脂の酸化によるノネナールの発生は誰しもが通る道であり、それ自体は不快な匂いではありません。

それでも気になる場合は、過剰な皮脂の分泌を抑えることと、活性酸素を減らし「酸化」を防ぐ「抗酸化」がノネナール発生の予防になります。

・食生活の改善

動物性の脂肪を控え、抗酸化物質を含む食べ物を多く摂るよう心がけましょう。

ビタミン、ルテイン、βカロテン、イソフラボン・カテキン・ポリフェノールなどです。

 

・ストレスや疲れを貯めず、睡眠をしっかりとる

ストレスや疲れは活性酸素を増やすので、休養と睡眠をしっかりとりましょう。疲労臭やストレス臭を併発しないためにも大切です。

 

・タバコはやめる

活性酸素を増加させ抗酸化作用のあるビタミンを破壊します。代謝を低下させ、皮膚を乾燥させ皮脂を過剰に分泌されるためノネナールの発生を増やします。また、血液をドロドロにするため老廃物の多く含まれる悪い汗を出すことになる上、皮膚ガスとしてもニオイが発生します。

 

・有酸素運動

軽めの有酸素運動は、抗酸化の働きを高めます。日常生活で取り入れて軽く運動する習慣をつけましょう。

 

不快なニオイは、加齢臭ではなく他の原因が

それでも気になる場合は、加齢臭ではなくミドル脂臭であったり、汗などの他のニオイと混ざっている可能性が。

例えば、お酒は体内でアルコールが分解される際に発生するニオイ物質アルデヒドは、汗や皮膚ガスとして発散されます。

また、運動不足は汗腺を衰えさせ、老廃物が多く含まれる悪い汗は汗臭も強くなります。有酸素運動を習慣にして、良い汗をかきましょう。

 

これらの対策は、生活習慣病の予防や美容のためのアンチエイジングと共通する点が多く、実践するメリットが多いですね。

徐々に改善できるうえ、健康の面でも効果が期待できるのでおすすめです。

 

 

発生したニオイが気になる場合の対策

体を清潔にすることが第一ですが、肌に触れる衣類のケアも大切です。

 

正しく丁寧に体を洗う

ノネナールは水に溶けにくいので、丁寧に洗いましょう。特に耳の後ろや背中などは洗い残しやすいので要注意。ただし、ゴシゴシこすりすぎると、必要な皮脂まで落としてしまい、肌は乾燥を補おうとして皮脂の分泌がさらに増えるため逆効果になります。泡で優しく洗いましょう。

 

衣類はお湯で洗濯するのが効果的

ノネナールは衣類に染み付きます。皮脂由来の汚れなので、水よりお湯で洗うほうが落ちやすくなりますが、生地によっては痛みの原因となるので注意してください。

 

デオドラント剤を使用

加齢臭の原因は皮脂の酸化で、汗が原因ではないので、汗を止めるタイプでは加齢臭に効果がありません。発生したニオイを消すタイプが効果的ですが、肌に刺激が強いものも多いため注意して使用しましょう。

 

衣類に使用する経衣料消臭剤

衣類に消臭機能を持たせケアする方法は、肌に負担をかけずしっかりと加齢臭をブロックできるので、安全面から見てもおすすめの方法です。

皮脂を酸化させない性能があれば、加齢臭の発生から防げるため大変効果的です。

 

体の内側からの予防と併せて、これらのケアを行えば安心して過ごせます。

 

まとめ

加齢臭は、皮脂に含まれる物質が酸化することで発生するノネナールが原因ですが、実はそれ自体は不快なニオイではありません。

混同されがちですが、強いニオイはミドル脂臭や汗などのニオイである可能性が高いため、正しい対策を。

どうしても加齢臭が気になる場合は、動物性脂肪の摂取を控え抗酸化作用のある食べ物を多く摂ること、タバコやお酒を控え、ストレスや疲れを溜めないこと、有酸素運動をすることなどが予防になります。

また、体や衣類は正しく洗い、安全で効果的なデオドラント剤を使用することで安心につながります。

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