お気に入りの革ジャン(ライダースジャケット)や、モータースポーツで使用する革ツナギ(レーシングスーツ)・革パンなどのレザー製品。
買ったばかりであっても独特の匂いが気になったり、使用しているうちにカビ臭くなってしまったことはありませんか?
洗いにくいため、「消臭スプレーを使っても問題ないの?高価なものだしシミになると困る・・・」など、におい対策に困っている人も多いのではないでしょうか。
特にモータースポーツの場面では、夏場であってもレザー製品を着用するため、大量の汗によるニオイが気になりますよね。
今回は、大切な革のウェアの臭いを防いで、いつまでも快適に使うための対策方法をご紹介します。
買ったばかりの革のニオイが気になる場合
新しく買ったばかりの革ジャンの独特のニオイは、革を加工する過程で使用する「なめし剤」の匂いです。
数ヶ月ほど経てばにおい薄まりますが、今すぐに気になるニオイを早く何とかしたい!という場合は以下の方法が有効です。
風通しの良い場所で陰干しする
対象のレザーウェアを風通しの良い場所に干して、ニオイ成分を早く発散させることである程度の臭いを軽減できます。
ただし直射日光に当てると、色褪せや劣化の原因になるので、日陰で干すようにしましょう。
また、水分や湿気があるとカビの原因になるので、天気の良い日に行うようにしてください。
重曹を使って消臭する
重曹の消臭効果を利用して消臭することができます。
大きめのビニール袋に対象のレザー製品と、布の袋(不要な靴下を使ってもOK)に入れた重曹を入れ、数日間おきます。
※念のため、対象のレザー製品と重曹を入れた袋は触れないようにしてください。
これだけで手軽に消臭できます。素材を傷める心配もありません。
カビや臭いを防ぐためには日頃のお手入れが大切!
衣類は汚れや汗を放置しておくと細菌が繁殖します。
それに加え、革製品の場合はカビが生えやすいので、汗のにおいだけでなくカビ臭まで発生してしまいます。
まずは日頃のお手入れを行う習慣をつけて、カビや臭いを防ぎましょう。
レザーウェアのカビや臭いを防ぐためのポイント3つ
カビや臭いを発生させない日頃のお手入れは以下のとおりです。
1.着用した後は風通しの良い場所で乾燥させます。
2.汚れは、固く絞った濡れタオルや革用のクリーナーで拭きとりましょう。
3.水分を含むと革は硬くなるので、雨や汗で濡れたあとはレザー用のオイルを塗りましょう。
大切な革製品を長く使うためには、これらを習慣にしてください。
雨に濡れた革ジャンをすぐにクローゼットにしまったり、使用した革ツナギをトランポに積みっぱなし・・という人も多いかと思いますが、カビやニオイが発生するだけでなく素材を痛める原因にもなるので、注意してくださいね。
レザーの裏地部分も臭いの原因に!
レザーウェアの臭いは、実は革表面ではなく汗を吸った裏地部分(インナー生地)が原因であることもあります。
裏地が取り外せない場合は、裏地部分にこまめに衣類用デオドランドスプレーを吹き付けて、消臭しましょう。
消毒用アルコールでも可能ですが、アルコールの消臭効果は一時的なものです。
できれば効果が長く続く「抗菌」作用があるものがベストです。
その際、水分が残るとカビが生える原因になるため、スプレーを吹きつけたあとはしっかり乾燥させることを忘れずに。
また、肌に優しい成分のものを選びましょう。
スプレーを吹き付けた衣類を着用した状態で汗をかくと、香料や消臭成分が溶け出すため普段以上に肌荒れしやすくなるため注意が必要です。
なるべく刺激の少ない成分のものを選ぶようにすることも大切です。
裏地部分のお手入れも、ニオイが発生したときだけでなく、ウェア着用後のお手入れの一環として習慣にすることがおすすめです。
革表面に消臭スプレー使用はNG!
裏地には消臭スプレーや消毒用アルコールで消臭するのがおすすめとご紹介しましたが、これらは革の表面には使用しないでください。
含まれる成分によって色落ちやシミになることがあります。
くれぐれも裏地や布部分のみにしておいてください。
革そのものに発生したカビやニオイをとるには?
革そのものにカビやニオイが染みついた場合、ベストなのは、革専用のクリーニングに出すことです。
費用はかかりますが、汚れやニオイがすっきりおとせて、色合いも復活します。
それほど費用をかけたくない場合や、多少の縮みや色落ちを気にしないという場合は、家で洗うことも可能です。
※デリケートなものや、絶対に変色や変形させたくないものはNGですのでクリーニングに出してください。
また、衣類の状態によっては、洗うことで大きなダメージにつながる可能性もあるので、充分に注意してください。
お家でできるレザーウェアの洗い方
革の衣類の洗い方はこちらです。
1 インナーや内装など、外せるものは外します。革ツナギの場合はプロテクターも可能なら外します。
※外したパーツは、本体と一緒に洗えるものは洗います。ただしデリケートな素材の場合や色移りが心配な場合は別にして洗いましょう。
2 汚れがひどい部分やカビが生えた部分があれば、歯ブラシなどで軽くこすって落とします。
3 大きいサイズのネットに入れて、洗濯機で回します。
洗濯機に入りきらない場合は、バスタブに水か40度程度のぬるま湯を張って、その中で手洗いします。
生地が傷むのを防ぐため洗剤は剤ではなく革製品専用のものがおすすめです。
革製品専用洗剤が用意できない場合は、普通の洗濯洗剤よりもホームクリーニング用・おしゃれ着用の洗剤が柔らかく仕上がります。
※生地を傷めるので、漂白剤や、高温のお湯を使用してはいけません。
※最初のうちは浮いてくるため、押し込んで洗ってください。
※柔軟剤も併用すると仕上がりが柔らかくなります。
4 風通しの良い直射日光が当たらない場所で、しっかりと乾燥させます。
直射日光が当たると色落ちの原因になるので日陰で干しましょう。
レザーは分厚いため乾燥に時間はかかりますが、乾燥機は使用してはいけません(着用できなくなってしまうほど縮んでしまいます!)
乾きにくい場合は扇風機を回すなどの工夫をしてください。
5 半乾きの状態でいちど着用して、革を伸ばしてから再度しっかり乾かしてください。
こうすることで形が整います。
6 革専用のオイルを塗って仕上げます。
オイルを塗ることで、革を柔らかくして風合いを保ちます。
同時に撥水性をもたせることができるので、汚れやカビ・ニオイの予防になります。
オイルの塗布はレザーウェアを長持ちさせるための特に大切なポイントです。丸洗いのあとは必ず行ってください。
大切なレザーウェアを長く快適に使用するために
今回は、大切なレザーウェアの臭い対策についてご紹介しました。
革ジャンや革ツナギ・革パンなどのレザー製品のニオイを予防して長く使うためには、日頃のお手入れが大切です。
着用した後は、汚れを拭き取り風通しの良い場所で乾燥させ、雨や汗で濡れたあとはレザー用のオイルでケアを。
裏地部分(インナー生地)には消臭スプレーを使用しましょう。
このひと手間が製品へのダメージも減らし、長く快適に使用するポイントです。
汚れやカビ・ニオイがついてしまった場合は、革製品専用クリーニングがベストです。
ある程度の色落ちや縮みはかまわないという場合は、家でも洗うことが可能なので、チャレンジしてみてください。