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汗のニオイ
2020.03.13

良い汗・悪い汗ってどう違うの?汗腺を鍛えて良い汗をかこう!

私たちが汗をかくのは、以下の場合があります。

・体温調節のための「温熱性発汗」

・緊張したときや驚いたときの「精神性発汗」

・辛いものを食べたときの「味覚性発汗」

 

汗は、本来は体にとって大切な役割を持つものですが、その中でも、よい汗・悪い汗と区別されるのはなぜでしょうか。どう違い、また良い汗をかくにはどうすればよいのでしょうか。

 

良い汗とは

汗腺のろ過機能がしっかり働いているときの汗は、含まれる老廃物は少なく、粒が細かくサラサラした汗です。すぐに蒸発しやすいため、気化熱により熱を奪って体温を下げ、体温調節の役割を果たします。つまり、本来の機能が充分に発揮されている汗です。

含まれる老廃物が少ないため、比較的臭いにくいです。(それでも時間が経つと汗に含まれる成分は細菌に代謝・分解され、汗臭は発生します)

 

 

悪い汗とは

汗腺が衰えて、ろ過機能がうまく働かない場合は、老廃物が多く含まれる「悪い汗」になります。大粒で、濃度が濃くベタベタしているため、蒸発しにくい汗です。そのため、うまく体内の熱を逃すことができず、体温調節機能が働きません。

さらに、体内の必要なミネラル分まで流れ出てしまうため、疲れやすく熱中症にもなりやすくなってしまいます。

また、含まれる老廃物をエサに細菌が繁殖し、代謝・分解され短時間でニオイが発生しやすくなります。

汗本来の役割を果たせないうえ、疲れや熱中症、おまけにニオイの原因となるなんて大問題ですね。

 

 

 

 

なぜ悪い汗が出るの?

私達の体は本来、汗腺がきちんと働き、体温調節機能の役割をもつ良い汗をかくようにできています。

ところが、以下の原因で、汗腺の活動が弱まりうまく働かないことで、体内の成分をろ過できず「悪い汗」が出てしまいます。

 

・運動不足

・ずっと冷房の効いた部屋にいる

・水分をあまり摂らない

 

運動する習慣がなかったり、一日中冷房の効いた部屋にいるなど、普段から汗をかかない生活をしていると、汗腺は活動を休んでしまい充分に働かなくなります。そして汗腺のろ過機能も弱まり、悪い汗をかくことになってしまいます。

また、水分補給をせず体内の水分が不足している場合も、汗は濃度が高い悪い汗となります。

 

また、緊張やストレスによる汗(精神性発汗)は、老廃物が多く含まれる悪い汗であり、同時にアポクリン腺からの汗も分泌されるため、余計にニオイが発生しやすくなります。

 

その他の原因として、ストレスやその他の疾患による自律神経の乱れから、汗腺がうまく働かなくなる場合もあります。

 

気温が下がる秋冬から春先にかけての季節も、じつは要注意。寒くなると自然に汗をかく機会が減るため、汗腺が衰え悪い汗になりがちです。

 

良い汗をかくための汗腺トレーニング

運動

汗腺を鍛えるために最も効果的なのは、運動することです。

その場でしっかり汗を流せるだけでなく、筋力が増えることで血行や代謝が良くなり、熱を生み出し良い汗をかきやすい体質に改善できます。定期的に継続して行いましょう。

自律神経を整える効果もあるためストレス解消にも効果的です。

おすすめなのは、ジョギングやウォーキング等の有酸素運動です。程よく体全身を使うことができます。

自律神経を整え、血行促進効果のあるヨガもおすすめです。

運動の前後は水分補給を忘れずに。

 

入浴

お風呂をうまく利用して、汗腺を鍛えましょう。

手と膝下を熱めのお湯(42〜43度)につける「手足高温浴」は汗腺の活性化に有効です。

ぬるめのお湯での半身浴も、体をしっかり温めつつリラックス効果もあります。

体の芯から温まりしっかり発汗できる岩盤浴も効果的です。

 

※入浴前後の水分補給はしっかりと行ってください。

※熱いお湯に長時間、全身浸かると体に負担をかけるので注意しましょう。

 

食生活

いい汗をかける体質になるためには、食生活も大切です。

体を温める効果のあるショウガや根菜類などを積極的に摂取しましょう。

水分補給も大切ですが、日頃から冷たいものばかり飲んでいると体を冷やしてしまいます。温かいものや、常温の飲み物での水分補給を行いましょう。

また、大豆に含まれるイソフラボンは発汗の調節作用があります。

お酢や柑橘類に含まれるクエン酸は汗腺の機能を活発にします。

これらのおすすめ食材を積極的に摂取しつつ、バランスのとれた食生活を心がけ、良い汗をかける体作りを。

 

日常生活での注意

汗腺の働きを正常に保つには、ホルモンバランスや自律神経を整えることが大切です。生活習慣を整え、睡眠や休養をしっかりとり、疲れやストレスは解消しましょう。

冷房は、近年の猛暑の中では必須のものですが、設定温度を低くしすぎないように注意しましょう。

 

 

良い汗をかく場合も必要な注意

良い汗には含まれる老廃物が少ないため、すぐにきついニオイは発生しませんが、時間の経過とともに汗に含まれる微量の老廃物や、混ざった垢などが細菌に代謝・分解され、ニオイは少しずつ発生します。

かいた汗はこまめに拭き取り、デオドラント剤を使うなどの対策を。

また、衣類は汗を吸収し、細菌が繁殖してニオイの発生源になるので注意が必要です。衣類にも抗菌・消臭効果を持たせるデオドラント剤はおすすめです。

 

また、上記でご紹介した運動や入浴を行うときも、汗とともにミネラル分は失われるので、スポーツドリンク等で水分とミネラルの補給を忘れずに。

 

まとめ

汗をかかない生活で汗腺の働きが衰えると、汗は老廃物を多く含む悪い汗になってしまいます。

悪い汗は体温調節機能が働かず熱中症になりやすく、細菌が繁殖しやすいためニオイやすくなります。

健康のためにも、ニオイ対策のためにも、運動や入浴で汗腺を鍛えて、良い汗をかけるようにしましょう。

 

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