気になる家のニオイの原因と対策。前回からの続きです。
リビング・各部屋共通の臭いの原因と対策
家族が集まる場所であるがゆえに、リビングにはいろんなニオイが発生します。
床やカーペット・ソファには、汗や皮脂汚れがついて菌が繁殖するし、足のニオイも染み付きます。
カーテンや壁紙には、キッチンから流れてきた油や料理のニオイ・タバコの臭いしみつきます。
ホコリやカビも、ニオイの発生につながります。
リビングやそれぞれのお部屋は、日頃から換気して空気を入れ替えることを心がけましょう。
窓を開けられない場合は、エアコンを除湿運転するのがおすすめです。
湿度が下がることで菌やカビの繁殖を抑え、ニオイの防止につながります。
リビングや居室内の場所ごとの原因と対策は以下のとおりです。
壁・床
壁や床は汗や皮脂の汚れがついています。拭き掃除をして、汚れとニオイを取り除きましょう。
専用の洗剤、または重曹を使うと効果的です。
重曹を使う場合、ぬるま湯500mlに重曹大さじ1杯を溶かしたものをスプレーしてから拭き取ってみてください。効果的に汚れと臭いを落とせます。
ただし、長年の汚れと臭いがひどく掃除しても落ちない場合は、壁紙の張り替えを検討しましょう。
窓際の結露しやすい部分は、カビが発生しがちです。その場合は、塩素系のカビ取り剤を使用しましょう。(アルコール消毒液でも代用できます)
ソファカバー・カーテン・カーペットなどの布製品
ソファカバーやカーテンなど、布製品はニオイを吸着して、臭いの発生源になりがちです。
洗えるものは定期的に洗濯しましょう。
洗いづらいものは、布用の消臭剤を使用しましょう。消臭だけでなく、抗菌効果が持続するものがおすすめです。
エアコンの臭い
久しぶりにエアコンをつけとき、臭いが気になったことはありませんか?
実はその原因は、カビなんです。
エアコンの内部は、吸い込んだホコリ・汚れ、結露した水分がエサとなり、カビが発生しやすいんです。
放置したままエアコンをつけると、カビを部屋中にばらまくことになります。
臭いだけではなく、アレルギー原因になる等、健康に悪影響を及ぼします。
掃除ができる部分については、月1回を目安に掃除しましょう。
・フィルター→掃除機でホコリを吸ってから、中性洗剤で洗います。
・吹き出し口・カバー→中性洗剤を薄めた水を、柔らかい布に含ませ、拭き取ります。
エアコン内部も、年に1度は掃除するのがベストです。
ただし、構造が複雑なため、素人が分解すると故障や感電など事故の原因になることも。
専門のクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。
加湿器の臭い
加湿器は、とてもカビが発生しやすいのをご存知でしょうか?
タンクの水垢や雑菌、フィルターについた部屋のホコリや汚れなど、カビの栄養が揃っていす。
水を取りかえないまま掃除せずに使っている加湿器は、カビや雑菌を部屋中に撒き散らしている状態になるので要注意。
せっかくウイルスや乾燥から私たちの体を守るために加湿しているのに、かえって健康を損なうことになり逆効果です。
そんなことにならないように、しっかりと加湿器は掃除してカビと菌を除去しましょう。
タンクの水は毎日取り換える
水を室内に置いておくだけで、雑菌が繁殖します。
加湿器のタンクの水は、毎日取り替えましょう。
使用する水は、水道水を使用しましょう。
水道水は塩素で殺菌されているので、比較的雑菌が繁殖しにくいからです。
ミネラルウォーターや浄水器の水は雑菌が繁殖しやすいので、避けたほうがよいです。
掃除方法
週一回程度を目安に、こまめに加湿器の掃除を行いましょう。
特に、超音波式のものはカビや菌が発生しやすいため、注意が必要です。
掃除には、クエン酸を使うのがおすすめです。以下の手順で行いましょう。
1:洗浄するパーツをとり外します。(加湿器により洗浄する部分が異なるので、取扱説明書を確認してください。)
2:水3リットルに対しクエン酸20グラムの割合で溶かした中に、洗浄する部品を30分ほど漬けこみます。
3:汚れが落ちたら、水道水で洗い流します。
しばらく使わない場合は、洗浄したあと乾燥させてから保管するようにしましょう。
この他にも、酸素系漂白剤を使ったいわゆる「オキシ漬け」と呼ばれる方法でも除菌が可能です。
加湿しすぎは部屋のカビの原因に!
ずっと加湿を続けていると、湿度が高くなりすぎて部屋のカビの原因になってしまいます。
ある程度加湿されたらスイッチを切りましょう。
部屋の換気は必ずこまめに行うことも忘れずに。
窓を開けるか、エアコンの除湿運転を行い、湿気がこもらないように注意が必要です。
湿気を吸い込みやすいカーペットなどの布製品も、定期的に干して乾燥させるとカビを防止できます。
ペットが原因のニオイ
可愛いペットですが、体臭が染み付いた家具や、ペットトイレのニオイは困りものですよね。
いつも清潔に・快適に過ごせるよう、家の中はこまめに掃除しましょう。
特に猫ちゃんがお部屋でそそうしてしまった場合、ニオイをそのままにしておくと、その場所がトイレだと認識してしまい、何度も繰り返すことがあります。
早めに掃除して、しっかりニオイを消しましょう。
掃除の際、アルコールや洗剤を使う場合はペットがなめたりしないよう気をつけて行いましょう。
比較的安全に掃除できるものとしては以下のものがあります。
くれぐれもペットの体にかからないように注意してください。
・部屋に染み付いた体臭や腐敗臭→重曹(ぬるま湯500mlに重曹大さじ1杯を溶かしたもので拭き掃除)
・排泄物のニオイ→クエン酸(ぬるま湯500mlにクエン酸大さじ1杯を溶かしたもので拭き掃除)
・臭いが強い場合→次亜塩素酸水を使用(商品の説明書きを確認して使用)
寝室の臭いの原因と対策
枕カバーやシーツなどの寝具には、汗や皮脂が染みこんでニオイが発生します。
体臭がある場合は、そのニオイがしみついていることも。
放置しておくと、ニオイは蓄積してひどくなるうえ、カビやダニが繁殖してしまいます。
布製品はこまめに洗って清潔に
枕カバーやシーツはこまめに洗濯するのがベストです。
ですが、毎日洗濯するのは難しいものなので、布製品用の消臭スプレーをうまく活用すると良いでしょう。
カビや菌、ダニ予防のためには、除菌効果のあるものがおすすめです。
湿気に注意
眠っている間に人はコップ1杯分の汗をかいているので、寝室は湿度が高くなりがちです。
しっかりと換気を行い、湿気がこもらないにするのも大切です。
布団は定期的に干したり、布団乾燥機をかけるようにしましょう。
フローリングの上に布団を敷いている場合は、温度差による結露がおきやすいため、除湿シートを使うなど工夫して湿気がたまらないようにしてください。
清潔を保ち、快適で清潔な暮らしを
人が生活する以上、家のニオイはどうしても発生してしまいます。
ニオイが発生しているということは、不快なだけではなく、衛生面でも注意が必要です。
ニオイの原因となっているカビや菌により、健康に影響が出るかもしれません。
ニオイに気付いたら、原因となる汚れをしっかり取り除き、清潔を保ちましょう。
掃除をさぼると、カビや菌は繁殖し、ニオイは蓄積されてどんどん強くなってしまいます。
ぜひしっかりと対策をして、快適で健康な毎日を送ってください。