近年ニオイ成分が特定された「ストレス臭」とはどんなものでしょうか。
ストレスの多い現代社会で暮らす私達にとって、気になるところです。
ストレス臭とは
精神的にストレスを感じたり緊張したとき、皮膚ガスとして発散されるのが「ストレス臭」です。
汗ではなく、皮膚の表面からガスとして発せられるニオイです。
ストレス臭は、ネギやニラのような、硫黄系のニオイです。年齢や性別は関係なく発生します。
近年、大手化粧品メーカーがこのニオイ成分を特定し、「STチオジメタン」と命名されました。
このストレス臭は、なんと、嗅いだ人もネガティブな心理状態になるそうです。
ストレスはその他にも様々な体臭を発生させる
ストレスが強いときは、ストレス臭だけでなく他のニオイも発生しやすくなります。
ストレス性の汗は、老廃物が多く含まれる悪い汗であるため、細菌が代謝・分解することで汗臭が発生しやすい傾向に。
また、ストレスは皮脂分泌も盛んにするため、過剰な皮脂が酸化や細菌に代謝・分解されると、加齢臭やミドル脂臭が同時に発生しがち。
さらに、胃腸の調子まで崩した場合は、腸内からの腐敗臭やアンモニア臭も発生することが。
このように、ストレスは体に様々な影響を与えるため、様々な体臭を発生させる原因となります。
対策
ストレスをためこまず解消する
一番の対策は、その名前のとおり、ストレスを解消することです。
ストレスの解消方法は人によりさまざまです。家族や友人と話をしたり、旅行に行ったり買い物や趣味を楽しんだり、一人でのんびりしたり・・。
発散・気分転換する他にも、心を緊張状態から開放してリラックスすることも大切です。
自分なりの解消方法を見つけて、溜め込まないように心がけましょう。
仕事中でもすぐにできるリラックス方法
落ち着ける環境で一時休憩をしたり、気分転換として別の作業をして頭を切り替えるなど。
また、社内を歩くなど少し体を動かすのも気分の切り替えに有効です。
睡眠と休養を
心身ともにしっかり休息をとることは大切です。ストレスによって眠れない場合は、悪循環にならないよう、生活リズムを規則的に整え、適度な運動で程よく体に刺激を与え、お風呂でリラックスするなど工夫しましょう。
お風呂はシャワーより湯船に浸かる
入浴時はぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、体も心もリラックスできます。血行促進や筋肉をほぐす効果もあるため、心身の疲れをとる効果もあります。
あまり長時間の入浴は、疲れやのぼせ・脱水状態になり逆効果なので、20分前後を目安に。
おすすめの食材
ストレスは、脳から分泌されるホルモンの働きで軽減されます。ストレスに対抗するためにはこれらのホルモンを作るために必要な栄養素を多く摂ることが有効です。
ストレスを軽減するホルモン「コルチゾール」の元となる栄養素は、ビタミンC、ビタミンEです。柑橘類や野菜、魚介類やナッツ類に多く含まれます。
感情を穏やかに保つホルモン「セロトニン」の元になるのは「トリプトファン」で、魚、肉、バナナ、卵、チーズなどに多く含まれます。
他にも、心を落ち着かせる働きのあるカルシウムやマグネシウム、エネルギーの代謝に必要なビタミンB群も効果的。
ただしどの栄養素も、過剰摂取にならないよう注意して、バランスのとれた食生活を。
発生したニオイは
ストレス臭は皮膚から拡散されるため、拭き取っても消せず、部分的なデオドラント剤では効果が出にくいものです。
ストレスをためずに解消することが一番の対策ですが、どうしても気になる場合におすすめの対策方法は、衣類自体に消臭機能を持たせ、他人に伝わるニオイをブロックする方法です。
ただし、ストレス臭以外の他の様々な体臭(汗臭、ミドル脂臭など)も併発しがちなので、それぞれに合った対策も忘れずに。
まとめ
ストレスを感じたときに出る「ストレス臭」は、皮膚ガスとして皮膚表面から発散されるニオイです。
自分なりの方法でストレスを解消させ、しっかり休養・睡眠をとり、運動する習慣をつけ、バランスのとれた食生活で心身の健康を保ちましょう。